SSブログ

化学物質過敏症の誤解-5 [化学物質過敏症…]

化学物質過敏症が病名登録されて2年と6ヶ月目です。
(2009年10月1日に登録)
知名度は少しずつ高くなってきましたが、
説明が難しくて、誤解されることが多いです。

空気環境があまり良くない場所で、
化学物質過敏症について説明することがありますが、
帰宅までの体調確保、翌日以降の体調への影響を考慮して、
マスクを2枚重ね、3枚重ねで話すことがあります。

そうすると、そのマスクが強烈な印象として残ってしまい、
多くの人から同じような反応が返ってきます。
「ニオイが気にならないから問題ない」(※1)
「○○さんは、マスクをしなくても平気だったから化学物質過敏症じゃない」
「かなりあ猫さんは、特殊な体質で他の人よりも敏感なのでしょ」(※2)
「臭いと思うからニオイを感じるのよ」
「多少の臭さは我慢しなさい」
「合成洗剤を使えるから大丈夫」(※3)

臭いからマスクをしているのではなくて、
原因物質を吸わないようにするためにマスクをしているのですが。

悪化していた体調が回復すると、
苦手な物質から逃げる能力が研ぎ澄まされます。
そして逃げれば回復するので、防衛本能が強化されます。
また、化学物質過敏症発症者が苦手な物質には、
毒性が確認されているものが多いです。

体調を悪化させる原因物質を身の回りから排除すると、
それまでは気づかなかった原因物質に気づくようになります。
体調の改善に伴い、薄皮を剥くように一つずつ、
原因物質に気づき、排除し、ということを繰り返して、
少しずつ体調が改善されるのです。

その状況に慣れて、ある程度知識が備われば、
人によっては、視覚と嗅覚などで原因物質を特定できるようになります。
体調と原因を結びつける努力をしているので、
原因と結果がわかるようになりましたが、
化学物質過敏症を知らない人は、
原因と結果が結びつかないだけかもしれません。

そして、自分の許容量限界を理解していれば、行動範囲が広がります。
体内に溜まった化学物質の排出方法を知っていれば、
体調悪化をある程度は抑えることができます。
でも、不可抗力ってあるのですけどね…。

※1
無臭でガス状の化学物質で有害な物質は多いです。
放射性物質も無臭ですよね。
ニオイが強烈でも、毒性が低い物質もあります。

※2
体質ではなく、病気です。
微量の化学物質で体調に影響が出るのは、
火傷をした時に、ぬるま湯でも熱くて痛みを感じるのと似ています。

※3
私だって、化学物質過敏症の診断を受けてから半年くらいは、
合成洗剤と石けんの区別が付かなかったし、合成洗剤を使っていました。
何に負けているか理解していない状態で、とにかく体調が悪かったのでした。
その後、合成香料や合成界面活性剤(特にLAS)に負けているのに気づいたのでした。


初出:2012-04-11

nice!(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0