竣工10年目の建物検査～

先日、私が開発申請をしてから設計監理した、
建物の検査に伺いました。

私が化学物質過敏症を受けてから初めての、
開発申請業務で、その後、設計監理した建物ですが、
基本計画・デザインは当時の上司の指導のもと・・・
でも、仕上げについては、
「私が現場監理中に倒れない仕様」を目指しました。

10年経過した建物は、
丁寧に掃除されていて綺麗でした。
7年前の地震時でも、
大きな損壊がなかったことを再確認しました。

改めて設計当時のことを思い出します。
予算が厳しい中、悩みながら選んだ建材。
2004年に化学物質過敏症の診断を受けてから、
3年も経過していない頃で、
体調が悪い状態が続いていて、
（時々、自分が生きているのかそうでないのか実感が無いことも）
学習障害真っただ中という状況で、
記憶が怪しくて、それに伴って言語も怪しくて、
それでも、打ち合わせをしたり、設計図を作成したり、
役所と協議したり、開発申請したり・・・

空間認識力が低下している状態だったので、
3次元CADをピンポイントで使いながら、
お客様に説明するための絵と、
私が理解するための絵を作成して・・・

でも、竣工後にお客様から、
「他の新築建物に比べたら、嫌なニオイが少ない」と、
コメントをいただいたことが嬉しかったです。

参考までにその頃の記事：化学物質過敏症でも現場監理
http://canary-nyan.blog.so-net.ne.jp/2009-01-18

竣工後10年・・・
長いような短いような、
色々な経験と知識と情報を蓄えた時間だったことを、
思い出せる程度に学習障害が改善したことは、
とても貴重だと思います。