SSブログ

建材も殺虫剤もMSDSをチェック!-1 [建材・素材など]

建物を新築する場合、確認申請で確認されるもの、
つまり、建築基準法で主にチェックされるのはホルムアルデヒドですが、(※1)
厚生労働省では14種類+TVOCの指針値があり、(※2)
文部科学省では6種類の指針値があります。(※3)

新築時にはシックハウス対策として、
建材についてはホルムアルデヒドだけなら、
最低限は気を付けているはずですが。

でも、工事完了後の建物はもちろん、
築10年以上の建物や古民家であっても、
シックハウス対策として、健康への影響を考慮するなら、
室内に何かを持ち込む場合は、
指針値に注意する必要があると思います。

化学物質の安全性・危険性、扱い方等は、
MSDS(製品安全データシート)を見ると、
簡潔にまとまっています。

でも、家庭用殺虫剤のMSDSが、
メーカーサイトでは見つからない場合は、
主成分を検索して、同じ成分を含む製品のMSDSを参考にします。

例えば、主成分がピレスロイド
(d-T80-フタルスリン、d-T80-レスメトリン)の場合。

同じ成分のハチ駆除剤製品のMSDSには、
「屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
環境への放出を避けること」という記述があります。

そして保護具としては以下の記述があります。
呼吸器の保護具 : 防毒マスク(有機ガス用),送気マスク
手の保護具 : 耐油性(不浸透性)保護手袋
目の保護具 : 保護眼鏡,ゴーグル,防災面
皮膚及び身体の保護具 : 耐油性(不浸透性)保護服・保護長靴,保護帽子等
(ここまで転載)

家庭用と業務用、どの辺が違うのか気になりますが、
家庭用を室内で使う場合は、
使用上の注意を熟読して納得してから、
とにかく、むやみに使わない方が良いと思います。
人によって感受性は様々だと思うので。

殺虫剤の使い方は、環境省のページも参考になります。
「殺虫剤と化学物質」ダウンロードページ
http://www.env.go.jp/chemi/communication/guide/sacyu/index.html

因みに私は家庭用殺虫剤で、
眩暈・吐き気・頭痛などの症状がでます。

※1
ホルムアルデヒドと防蟻剤の1種類(クロルピリホス)
クロルピリホスは原則的に使用禁止なので、
建材に含まれていることは無いと思ってよさそうです。

※2
化学物質安全対策室のホームページ(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/seikatu/kagaku/
これまでに指針値を策定した物質
http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/situnai/hyou.html
1.ホルムアルデヒド100μg/m3(0.08ppm)
(フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの原料)
2.アセトアルデヒド48μg/m3(0.03ppm)
(自動車の排気やタバコの煙、合板の接着剤などに含まれる)
3.トルエン260μg/m3(0.07ppm)
(溶媒、タバコの煙にも含まれる)
4.キシレン870μg/m3(0.20ppm)
(溶剤)
5.エチルベンゼン3,800μg/m3(0.88ppm)
(溶剤系塗料の成分)
6.スチレン220μg/m3(0.05ppm)
(プラスティックの原料)
7.パラジクロロベンゼン240μg/m3(0.04ppm)
(芳香剤・防虫剤)
8.テトラデカン330μg/m3(0.04ppm)
(塗料 などの溶剤)
9.クロルピリホス1μg/m3(0.07ppb)
小児の場合0.1μg/m3(0.007ppb)
(有機リン化合物で農薬やシロアリ駆除)
10.フェノブカルブ33μg/m3(3.8ppb)
(殺虫剤・防蟻剤)
11.ダイアジノン0.29μg/m3(0.02ppb)
(有機リン系殺虫剤の一種)
12.フタル酸ジ-n-ブチル220μg/m3(0.02ppm)
(塩化ビニル、酢酸ビニル、ニトロセルロース、メタクリル酸等の樹脂の可塑剤)
13.フタル酸ジ-2-エチルヘキシル120μg/m3(7.6ppb)
(ポリ塩化ビニルの可塑剤)

厚生労働省 職場のあんぜんサイト
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/kagaku_index.html
GHSモデルラベル・SDS情報

1ppm = 0.0001%
ppmは100万分の1、ppbは10億分の1。

[ここから転載]
総揮発性有機化合物(TVOC)について
室内空気質のTVOC暫定目標値を 400μg/m3 としている。
(中略)
また、個別のVOC指針値とは独立に扱われなければならない。
[ここまで]

でも時々、6種類や13種類の測定値の合計をTVOCとしているデータを見ます。

※3
学校環境衛生マニュアル 「学校環境衛生基準」の理論と実践
(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1292482.htm
ア.ホルムアルデヒド 100μg/m3以下であること。
イ.トルエン260μg/m3以下であること。
ウ.キシレン870μg/m3以下であること。
エ.パラジクロロベンゼン 240μg/m3以下であること。
オ.エチルベンゼン 3800μg/m3以下であること。
カ.スチレン220μg/m3以下であること。



初出:2014-10-12

※SDSは平成23年度(2011年度)までは、
「MSDS (Material Safety Data Sheet : 化学物質等安全データシート)」と呼ばれていました。
2016年現在でもMSDSで検索がヒットする場合が多いです。

nice!(0) 
共通テーマ:住宅

nice! 0