化学物質過敏症は病名です

化学物質過敏症は、
「特殊な人の特殊な体質」と思われることが多いですが、
標準病名マスターに登録された病気です。

条件さえ揃えば誰でも発症するし、
改善方法、数種類の服用薬(解毒剤など)もあります。

標準病名マスター作業班（TOPページ）
http://www.byomei.org/

オンライン病名検索（簡略版）に、T65.9　と入力すると、
検索数5件が表示されます。

1 化学物質過敏症
2 全身中毒症
3 中毒
4 毒物誤飲
5 服毒自殺未遂

ICD10コード：T65.9は、
その他及び詳細不明の物質の毒作用，詳細不明の物質の毒作用

1 化学物質過敏症 病名管理番号：20093547、病名交換用コード：QV58

2009年10月1日に登録されたのですが、
理解している医師が少ないし、対応できる病院も少ない。
化学物質過敏症＝アトピーと思っている医師が多いように思います。
アレルギー反応ではなく、過敏反応だと理解している人が少ないです。

専門外来は少ないし、対応できる医師も少ない。
それに、生活習慣、生活用品、食生活、生活環境を変えない限り、
回復しないし、状況によっては悪化するのが問題です。

居住環境
　・屋外：工場や幹線道路や駐車場、通常栽培の農園が近いなど
　・室内：特に1990年頃～2003年頃の新築住宅や建物に居る時間が長かったとか
職場環境
　・医療関係、建築関係、交通整理、美容院、印刷関係など
　・天然素材といっても、殺虫剤、農薬、消毒薬などが浸みこんでいることも
食生活
　・ジャンクフードやファミレス、コンビニ弁当などはNG
　・有機JASで無農薬、有機JASで自然農法の食材・食品なら問題が少ないです
趣味
　・新車が好きで乗り換えが多い場合、車内の揮発物質と屋外の排気ガス
　・染色などの手芸、プラモデルなどの工作
　・日曜大工…DIY関係の売り場自体が、有害な揮発物質で充満しています
　・ガーデニング…農薬と同じ成分の薬剤が使われていることが多い

新築の住宅に引っ越してから体調が悪くなった場合、
まず、化学物質過敏症支援センターに相談します。
https://cssc4188cs.org/

化学物質過敏症の専門外来に予約し、
1週間以内に、比較的楽に生活できる場所を探して移動し、
東京都品川区保健所 生活衛生課 環境衛生に下記の資料を請求します。
「化学物質による健康被害を生じた居住者にとっての改修工事」
（2007年3月発行）

品川区ホームページ
化学物質過敏症をご存知ですか？
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/page000008500/hpg000008445.htm

シックハウス症候群であれば、比較的回復は早いです。
化学物質過敏症まで発症すると、
通常の生活に戻るまでに時間がかかります。
神経内科系の症状が出る場合があるのですが、
とにかく、化学物質過敏症の専門外来に相談しましょう。

初出：2013-01-06
20200131：リンク修正