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「新築の匂い」?「新築の臭い」? [その他いろいろ、ひとりごと]

新しい建物に入って、
「新築の匂いがする」場合と、
「新築の臭いがする」場合があると思います。

木の香りがするのであれば、匂い。
ホルムアルデヒド等の有害化学物質の場合は、臭い。
と、使い分けるのが一般的だと思いますが。

もちろん感受性は人それぞれですけれど、
化学物質過敏症だと、
一般的な建材を使用して建設されている場合、
新築後1年程度は、体調に影響する揮発性物質が多くて、
マスクを着用していても、滞在しているのが苦痛で、
翌日以降も次々と症状が出る場合が多いです。

空気の流れが的確であれば、
半年程度で問題なく居られるようになる場合もありますが、
建材の質が悪くて、空気が澱んでいれば、
何年経っても嫌なニオイを感じることがあります。

建築基準法に基づくシックハウス対策に係る法令等は、
平成15年(2003年)7月1日に施行されていますが、
ホルムアルデヒド対策とクロルピリホスの使用禁止です。(※1)

でも、有害性が指摘されている化学物質は、
2物質以外にもたくさんあるし、
文部科学省では6物質の指針値が指定され、
厚生労働省では13物質の指針値が策定と、
総揮発性有機化合物(TVOC)の暫定目標値が設定されています。

それに現時点で安全性が確認されていない化学物質は、
とにかくたくさん存在するのが現実です。

体調が悪化して、
それまでとは違うニオイ感覚を得て、
化学物質過敏症の診断を受けてから、
新築工事後や改修工事後に空気質を測定して、
建材の種類と使用量による影響を知ることの
重要性・必要性を感じるようになりました。

そして、空気質調査の結果から、
ホルムアルデヒドなら、
指針値の半分以下で反応し嗅覚で感知する、
ということを知ることができました。

でも、工事完了時の事務所検査で、
塗装工事が完了していない場合には、
塗料の溶剤等の揮発が完了していないので、
ホルムアルデヒドの影響がどの程度か判断できません。

だから、キチンとした空気質測定が重要になるのです。
アクテイブ測定器で、デジタル式ポンプを使用した測定です。

今回の建物でもVOCに関して、かなり気を付けたのですが、
それでも厚生労働省が設定した
室内空気質のTVOC暫定目標値400μg/m3 をクリアできず、
600~1,500μg/m3 程度という状態でした。

このTVOC暫定目標値は、
無垢材を使用する割合が増えると大幅に超えることがあり、
健康な人なら無垢材から良い影響を受けることが多いですが、
化学物質過敏症だとダメージを受けることが多い、
ということも考慮する必要があるので、難しいです。

※1
国土交通省
建築基準法に基づくシックハウス対策について
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000043.html


初出:2014-11-02

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