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シックハウスの誤解 [生活空間]

シックビル症候群、シックハウス症候群、
そしてシックスクール症候群…。

2003年7月1日に施行された建築基準法で決められているのは、
化学物質はホルムアルデヒドの基準値とクロルピリホスの使用禁止、
そして換気扇の設置。(換気量の確保)

国土交通省「建築基準法に基づくシックハウス対策について」
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000043.html

文部科学省で測定する化学物質は、6種類
ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン
パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン

厚生労働省推奨値がある化学物質は、13種類
ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、
パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン、
クロルピリホス、フタル酸ジ-n-ブチル、テトラデカン
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイアジノン
アセトアルデヒド、フェノブカルブ
そして、総揮発性有機化合物量(TVOC)

現実には、規制された化学物質の代わりに、
もっと厄介な化学物質が使われているケースがちらほら。
だから、TVOC(総揮発性有機化合物量)が重要です。

シックハウス症候群対策として、
古い住宅を探して引越しをするのが良い、
と言われることがあります。

しかし、これには大きな落とし穴が。
最近流行のピレスロイド系殺虫剤や、
畳の裏側にくっ付いている防虫シート(農薬使用)、
喫煙者がいたらタバコの成分、
整髪料や化粧品の香料や防腐剤やその他の成分。
そして、合成洗剤に含まれている香料、抗菌剤、消臭剤、
合成界面活性剤などの成分が、建物に染み込んでいることが多いのです。

これらの成分は、シックハウス症候群の間は気にならなくても、
体調が改善されずに化学物質過敏症になっていた場合には、
とても気になる成分。

そして、中学生以下の場合には感受性が高い場合が多く、
健康な成人よりも化学物質過敏症を発症しやすいし。
床面に溜まる有害な化学物質が多いし、
小学生なら、鼻の位置は大人よりも低い位置だし、
乳幼児なら、もっと床に近づく…。

でも、健康な大人では気づかない成分が、
子どもには危険で気になる成分、
場合によると嗅覚で感知していることも多いと思います。

室内空気を良い状態に保つには、
屋外空気が良くて、適切に換気できることが重要です。


初出:2011-07-13

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